2位じゃだめなんですか? 目なし問題について考える

Mリーグ全般
スポンサーリンク

今週末、3/31に長かったMリーグがついに終了する。
残り6試合で初代Mリーグ王者が決まるわけだが、このような大きなタイトル戦の終盤では、毎回議論される問題がある。
そう、「目なし問題」だ。

今回は、Mリーグが今後向きあうべき問題の一つ、目なし問題について私見を述べたいと思う。

そもそも目なし問題とは?

目なし問題は、麻雀のタイトル戦終盤につきものの問題だ。
わかりやすい例を挙げてみよう。

トーナメント戦の決勝戦、トップを取った人が優勝。
ダブル役満はなし。
オーラス時の点棒は以下の通り。
東家:50000点
南家:39000点
西家:-22000点
北家:33000点

南家は満貫ツモまたは跳満出あがり条件、北家は跳満ツモ条件だ。
トップ目の東家は、流局すればノーテン宣言でOK。
しかし、西家が優勝する方法はない。
それどころか、2着3着になる方法すらないのだ。
このような時、西家はどのような打牌をすればいいのだろう。

「条件がなくなった時にどう打つか」

これが目なし問題だ。
更に、麻雀界にはこの問題を複雑化させるものがある。

優勝のみに価値がある

麻雀界では、長く優勝のみに価値があり、2着以下は皆同列としてきた。
このため、プレイヤーは現実的ではない条件でも優勝を目指すべきであり、それが無理なら迷惑のかからない打牌をするべきだ、という風潮が存在する。

これこそが、目なし問題が終わらない議論となっている原因だ。

麻雀は、プレイヤーが最善と思われる行動を取るゲームだ。
半荘単位で見たとき、基本はトップを目指して打つわけだが、トップを目指すのが現実的でない場合は2着を、それも無理なら3着を、と「最善」は状況によって変わる。

では、優勝するための条件が絶望的な場合――。
そのプレイヤーにとっての最善とは何なのだろうか。

これが目なし問題の本質と言える。

Mリーグの目なし問題に対する解答

Mリーグでは、この目なし問題を解決するために、麻雀界では新たな試みを行った。

2位、3位、4位の差別化である。

Mリーグの賞金は、以下の通り。
優勝:5000万円
2位:2000万円
3位:1000万円
4位:0円

ご覧いただければわかる通り、2位と4位の差は歴然である。
これならば、基本は優勝を目指して打つわけだが、優勝を目指すのが現実的でない場合は2位を、それも無理なら3位を目指す合理性が生まれる。

非常に効果的な施策と言えるだろう。

これで目なし問題はなくなるのか

ここからは私見を述べさせていただこうと思う。

この賞金制度によって、目なし問題はなくなるだろうか。
私は「NO」だと思う。

その理由は、麻雀界にはまだまだ「優勝以外に価値がない」と考える人が多数いるからだ。
これは、解説や実況、巷の観戦記などから見て取れる。

これは、ファイナルステージday6開始時点でのポイント状況だ。
首位ドリブンスと4位ABEMASのポイント差は734.6ポイント。
残り9試合である事を考えると、逆転が現実的なポイント差ではない。

それにも関わらず、だ。
実況も解説も、3位争いの話は、決してしない。
4位のABEMASが初戦でトップを取れば、奇跡の逆転優勝へ、だ。

これでは、「優勝しか価値がない」と思われても仕方がないではないか。
Mリーグ上層部の、「2位以下にも価値を持たせる」という思惑が、Mリーグの現場にすら届いていない証拠ではないだろうか。

かわいそうなのは選手だ。
2位、3位にも価値があるのに、それを目指す事で謂れのない批判を浴びることになる。

 

最後に、こちらの漫画を紹介して終わりとしたい。

鈴木たろう最大の苦悩
© 2019 麻雀豆腐 majandofu.com

第7回雀王決定戦で、現Mリーガーの鈴木たろう選手が、目なし問題とぶつかった際の漫画だ。
作者はオバカミーコでも有名な片山まさゆき氏。

これが書かれたのは2015年。
2018年には角谷ヨウスケプロのオールツモ切り事件で再燃した目なし問題。
そして、2019年3月31日。
Mリーグ初代王者が決まるその日に、目なし問題で炎上などということが起こらないことを願いたい。

コメント