【Mリーグ2019】松本吉弘の苦悩と選択

Mリーグ2019
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12/19(木)。
いよいよ2019年のMリーグ公式戦は残すところ2日となったこの日。
この男は燃えていた。


そう、渋谷ABEMASの松本吉弘だ。

ここまでの個人成績は-218.3PTで29人中28位。
今期は不調に喘いでいる。

しかし12月に入ってからは3戦打ち、3戦とも2着。
トップこそ遠いものの、復調の兆しの見える中、年内最終戦となるこの日。
この熱男が燃えていないはずはなかった。

 

しかし、その気合いは空回りしてしまう。


©AbemaTV

東3局、黒沢に跳満の放銃。
その後もなかなか挽回することができず、オーラスを迎える。

 


©AbemaTV

ラス親の松本は5200点持ちの4着目。
更に各者点差が大きく、全員が軽く終わらせに来る最悪の展開だ。

 


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そんな松本の配牌。
萬子の混一色が見えるが、ドラも赤も役牌対子もない。

 


©AbemaTV

この配牌に、松本も苦しげな表情。

しかしここから、松本劇場は開演した。

 

オーラス0本場

松本劇場の第一幕は、唐突に始まった。
先ほどの配牌が、なんとわずか5巡で聴牌したのだ。


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5巡全て有効牌を引きいれ、メンホン七対子の聴牌。
少し画像では見にくいので、場況を整理しよう。


(トガシの麻雀X研究所様より引用)

全員の捨て牌に萬子の上が並んでおり、単騎の場況は絶好だ。
しかし、2着目の丸山がを仕掛け、かなりスピード感のある捨て牌。
ここでの注目は、リーチorダマテン

リーチのメリットは、
・12000→18000の打点上昇(裏次第では24000)
・他家に自由に打たせない

ダマテンのメリットは、
・全員がつもぎる可能性が高い
・出あがり12000で3着浮上、ツモあがり6000オールなら2着浮上とダマテンでも高打点

どちらの選択も、一長一短に見える。
松本の選択は・・・

 


©AbemaTV

ダマテンとした。
全員からの出あがりが期待できる以上、好判断に見えた。

しかし、麻雀の神様はここからも松本にたくさんのクイズを用意していた。

 


©AbemaTV

次巡持ってきたのは
どちらも1枚飛びでほぼ同条件。
ここで松本はより使いにくい単騎に受け変える。

 


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しかしその2秒後、下家の黒沢がつもぎったのはだった。
皆さんも、麻雀で1/2の選択を間違えてぐにゃ~~となった事があるだろう。
松本もそうだったに違いない。

 


©AbemaTV

更に松本には難しい選択が迫られる。
1/2を外したとはいえ単騎は絶好の待ちだ。
しかし、1枚切れのドラを持ってきて受け変えた。
打点は上昇したが、アガリ率は少し下がったか・・・?

 


©AbemaTV

これでよかったのか・・・?
頭に手をやる松本。

この局、単騎リーチorダマテン、その後のに待ちを変えるか。
おそらくMリーガーの中でも意見はバラバラになるだろう。
それくらい難しい選択のように思う。

その選択が正解だったかどうかは、結果のみが語るのだろう。

 


©AbemaTV

結果、トップ目の黒沢がをツモ切り放銃。
松本は18000のアガリとなり、一気にトップまで見えてきた。

今回、1/2の単騎と単騎の選択を間違えた結果、12000点をあがり逃して18000点をあがることになった。
これも、麻雀の面白さの一つだろう。
一つの選択が終わっても、次々と無数の選択が待っているのだ。

オーラス1本場


©AbemaTV

松本の18000が飛び出した結果、全員が満貫ツモで着順が上がるという、非常に面白い展開となったオーラス1本場。
ここでも松本に難しい選択が迫られる。

 


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12巡目、この局も松本に超弩級の聴牌が入る。
ここでの注目もまた、リーチorダマテン

今回もまた場況を整理しよう。


(トガシの麻雀X研究所様より引用)

今回もまた萬子が安く、待ちとしては絶好のだ。

リーチのメリットは、
・12000→18000の打点上昇(裏次第では24000)
・他家に自由に打たせない

ダマテンのメリットは、
・全員がつもぎる可能性が高い
・出あがり12000で2着浮上、ツモあがり6000オールならトップ浮上とダマテンでも高打点

なんとも先ほどの状況と酷似しているではないか。
ここでの松本の選択は・・・


©AbemaTV

リーチとした。
先ほどの単騎聴牌とは違い、今回は絶好の三面張。
この局で決めてやろうという強い意志を感じる選択だ。

 


©AbemaTV

しかしツモることはできず、無念の流局で一人聴牌。

 


©AbemaTV

唇を噛みしめる松本。
その胸中は、ツモれなかった悔しさか、ダマテンだったか?という後悔か。

オーラス2本場


©AbemaTV

しかしオーラス2本場、この局も終盤までもつれ込んだものの、1300オールのアガリ。
ついに2着目に浮上する。

オーラス3本場

ここまで松本以外はなかなか聴牌が入らず、オーラスは子方全員が我慢の展開。
しかし3本場は、全く違った展開となる。


©AbemaTV

トップ目黒沢が3巡目に早くもリーチ。
この局で終わりよ!とばかりに攻め込んできた。

 


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これを受けた松本の手牌。
一面子もなく、ドラのも浮いている。
そして、安牌は一枚もない。

先程までは放銃しても着順落ちのリスクが低く、更に自身の手に価値があった。
しかし今回は、放銃すれば3着落ちの可能性があり、自身の手の価値は低い。

 


©AbemaTV

これには松本も苦悶の表情。
私なら、何も切りたくないと言って逃げだしそうな場面だ。
松本の決断は・・・


©AbemaTV

ドラの切り!

確かに、これ以外の選択肢はないか。
当たれば高いが、最も放銃率の低い字牌だ。
しかし、この土壇場でこの選択を取れるのは、気持ちの強さ故だろう。

 


©AbemaTV

しかし、追い討ちをかけるように内川も追いかけリーチ。
しかも黒沢のリーチを受けて、と両面を2組、手の内から出してのリーチだ。
打点か待ちのどちらかは強いリーチと想定できる。

これを受け、通った牌を切って丁寧に打つ松本に聴牌が入る。

 


©AbemaTV

七対子聴牌。
リーチにはが通っており、は中筋、は筋となっている。
ここは打とし、聴牌を取った。

 


©AbemaTV

しかし、麻雀の神様は意地悪だ。
をツモってまた難しい選択となる。

先程も書いた通り、は通っているの筋だ。
じゃあ切るしかないじゃんと思う方も多いかもしれない。
しかし、今回は筋のも切りにくい理由が2つある。

 

一つ目は、黒沢のリーチが早いリーチである事。

黒沢はと切ってリーチ。
つまり塔子選択はされておらず、完全なる手なりリーチだ。
こういう時、愚形の可能性は普通のリーチより高い。

二つ目は、内川のリーチが両面を二つ落としている事。

内川はと両面を2組、手の内から出してのリーチだ。
つまり塔子を選択しているにも関わらず、両面を二つ嫌っている。
こういう時、待ちは両面か、役に絡む愚形だ。
となると、愚形で当たった時は3着落ちする、5200点以上の可能性が高い。

 


©AbemaTV

しかし松本は1分間の長考の末、切り!

通っているの筋での対子落としという手もあるだろう。
しかし、ここまでの松本の選択を振り返ってみよう。

最初の単騎こそダマテンにしたものの、
・0本場の単騎→単騎の受け変え
・1本場のリーチ
・3本場のリーチ一発目のドラ切り

どれも強気な選択ばかりだ。
なんとハートの強い打ち手だろうか。

 


©AbemaTV

次巡を持ってきて更に選択。
は通っていて、の三枚壁でワンチャンスだ。
とはいえカンチャンやシャンポンもありえる。

 


©AbemaTV

しかし松本はここでも打
意地を貫いた。


©AbemaTV

結果、2人のリーチの当たり牌を使い切っての3人聴牌。
松本劇場はまだまだ続く。

オーラス4本場


©AbemaTV

そしてオーラス4本場。
序盤からしかけた松本が、内川から1500のアガリ。
供託と本場を含め、ついにトップ目に踊りでた。

オーラス5本場


©AbemaTV

トップ目とはいえ、2着目黒沢もあがればトップという僅差の状況。
松本は手を緩めず、6巡目にを鳴いてリードを広げにかかる。

 


©AbemaTV

しかし、跳満ツモで3着に上がる内川がこのリーチ。

 


©AbemaTV

2巡後、あっさりとをつもりあがった。
この結果、松本は親かぶりで無念の2着落ち。

 


©AbemaTV

思わずうなだれる松本。
5本場までつんだオーラスの結末は、なんとも残酷なものだった。

 

 

松本は、これで5戦連続となる2着。
しかし、今日を含め内容は抜群にいい。
強気な彼らしい、ベストバランスな麻雀を見せてくれている。

ウィンターブレイクを挟んで始まる、2020年。
松本の巻き返しを予感させる、濃密なオーラスだったのではないだろうか。

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