【麻雀戦術本レビュー】麻雀の失敗学

麻雀戦術本
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今回は、麻雀戦術本「麻雀の失敗学」を紹介させていただきます。
数ある麻雀戦術本の中で、どれを買えばいいか迷っている方の参考になれば幸いです。

 

  • タイトル:麻雀の失敗学
  • 著者:朝倉康心
  • 電子書籍:kindle、楽天kobo共にあり
  • おススメ対象:上級者

著者紹介

著者は、初代天鳳位ASAPINとしても有名なMリーガー、朝倉康心プロ。

オンライン麻雀ゲーム、天鳳では史上初の2度の天鳳位獲得を達成。
2018年に最高位戦日本プロ麻雀協会に入会し、1年目にしてB1リーグで優勝、Aリーグに昇格します。

この活躍が認められ、U-NEXT Piratesから2巡目指名を受け、初代Mリーガーの一人となりました。

アマチュア時代にASAPIN名義で
・超精緻麻雀 : 多角的思考による盤面把握
・新次元麻雀 : 場況への実戦的対応とケイテンの極意
・最強位・天鳳位・雀ゴロ天才雀士3人に麻雀のことを聞いたらバカ勝ちできた。
という3冊の著書を手掛けていますが、本書は本名の「朝倉康心」名義で出されています。

内容紹介

本書のメインテーマはずばり、

「失敗から学ぶ」

事です。

本書は、朝倉プロのMリーグでの対局から、失敗だった局をピックアップして取り上げ、
「その局が失敗だったのではないか」
「失敗だとしたら、どのような失敗なのか」
「失敗を防ぐためにはどうすればよかったか」
という考察をしていく内容になっています。

麻雀が上達するために、自分の打牌を振り返る事は非常に重要です。
このため、上級者がより上達するための道標となる一冊と言えるでしょう。

初心者向きではない内容

さて、本書は「失敗から学ぶ」というユニークな内容です。
しかし、そのユニークさ故、かなり上級者向けの内容になっています。

その理由は2つ。

 

1つ目は、初心者はミスをして当然だから

 

麻雀は、上級者でもミスをするゲームです。そう考えると、初心者がミスをするのは当然です。

少し乱暴な言い方をすると、初心者の打牌は「ほとんどミス」と言っても過言ではないかもしれません。
しかしそれはしょうがない事です。

それは、初心者は上級者と比べて知識や経験が不足しているから。
どんなゲームでもセオリーがありますし、それを身に付けるためには座学と実戦の両方が必要です。

そして、この本で初心者向けの知識が得られるかというと、答えは「No」です。
読み物として面白いかもしれませんが、麻雀が強くなりたい初心者の方におススメする内容ではありません。

 

2つ目は、失敗のレベルが高すぎるから

本書でピックアップされている局ですが、
「本当にミスなのか?」
という局が多数あります。
(少なくとも私レベルの打ち手にはそう見えます)

これは、「複合的な判断」を求められる場面が多く取り上げられている事が原因です。

麻雀は点棒状況や読みといった複数の要素から判断を求められます。
本書で取り上げられているシーンは、その中でも特に難解なものが多いです。

更に、反省の内容について最も多いのが、「読み」について。
朝倉プロが読みに長けた選手のため、このような内容になったのでしょう。

このため、朝倉プロがミスだと認め、根拠を述べられても、

と思ってしまう物が多い印象です笑

結果が悪かった時に反省する

さて、初心者向けではない内容の本書ですが、逆に上級者にはとてもおススメの一冊と言えます。

理由は簡単で、
上級者が上達するためには、自分の打牌を振り返る事が必須だから。

と言っても、自分の打牌を反省するのは意外と難しいです。
麻雀は、悪い選択をしてもいい結果が出ることもあるし、いい選択をしても悪い結果が出る事があります。

このため、結果から自分の選択が正しかったかを推測するのが難しく、「どこを反省すればいいのか難しい」ゲームです。

その中で、朝倉プロは一つの解答例を出してくれています。

 

それは、結果が悪かった時に反省する事。

 

どうすればミスに気づくことができるのか。
(中略)
自力でできる方法の一つとして「失点した箇所を起点に考察する」ことがあると思います。

人間、上手くいった箇所のことはなかなか反省点として目が向かないものです。
それよりも実際に失点した場面で「これは間違いだったかもしれない」と考える方がよほど簡単です。

「麻雀の失敗学」 p.4~5 より引用

 

上級者になってくると、自分のセオリーやシステムが出来上がってきます。
その通りに打って負けると、「運が悪いだけ」と思いがちではないでしょうか。

しかし、それでは麻雀は上達しません。
朝倉プロのように、結果が悪かった局はミスがなかったか検証する。
これが、上級者が上達する数少ない方法である事を、本書は教えてくれます。

まとめ

朝倉選手はよく、ご自身のメンタルについて「メンヘラ」「後ろ向き」といった事を発言されます。

麻雀のようなゲームでは、失敗しても一晩寝たら忘れる、くらいの前向きなメンタルの人が多いので、かなり珍しいメンタルの持ち主と言えます。

さて、そのような「メンヘラ」の朝倉選手の著書、「麻雀の失敗学」。
さぞ後ろ向きな内容が多いのだろうな・・・と思いきや。

内容は失敗を振り返るものですが、全く後ろ向きな気持ちは読み取れず、
「純粋に麻雀が強くなるために、失敗と向き合う」
という熱い思いが読み取れます。

初心者にはおススメしない、とは言いましたが、そのような姿勢は初心者~上級者まで共通して必要な気持ちだと思います。

普段は飄々としていて、あまり気持ちが前に出ないタイプの朝倉選手。
そんな朝倉プロの、熱い麻雀への思いが詰まった一冊です。

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